「色々なこと(人種、環境、地位)で命の重みが変わってくる・・・のは好きじゃあありません。」
 というポチの言葉。

 うん、その通りだよね。

 毎日、毎日、世界中のどこかで、6万人ものヒトが餓死している。年間2000万人もの餓死者。
 では、食料が足りないのか?
 実は、現在でも世界中の人口を養うに足りる、十分な食料が生産されているのだ。
 では、なぜ餓死するのか?
 理由は二つ。
 一つはお金がなくて買えないから。
 もう一つは、牛や豚などの家畜が消費するから。

 お金がないのなら、援助すればよいのではないか?
 その通りだ。
 しかし、世界中がわかっていてそうはしない。
 なぜなら、発展途上国の人口がさらに増えて困るから。
 それに、所詮、他国の話だし・・・。

 もう一つの、家畜の消費の話だが・・・
 世界中で生産されている穀物の60%が、今や家畜の食料だ。
 例えば、牛肉1kgを手にするために、穀物50kgが必要なのだ。
 ならば、肉食を減らせば当然に穀物があまり、餓死者が減るのか?
 問題はそう簡単ではない。
 なぜなら、余った穀物をただで提供するために、あえて穀物を生産するほど、ヒトは善意でないからだ。

 結局、お金がない貧困者には、食料が回ってこないのだ。

 開発途上国では、30円あれば一日生きていける。
 明日の30円がないために、死んでいく。

 ぼくは、今も缶コーヒーを買うために120円を使っている。
 愚かしいほどに矛盾している。

 現在1年間に世界中が宇宙開発にかけている費用で、間違いなく今後10年間の世界中の餓死者を限りなくゼロに近づけることができる。
 ほぼ、U.S.Aの人口分の餓死者を救える。
 でも、他国の人間のことだから、興味がないのだ。
 これが、国民国家の実態だ。

 世界中がタミフルの備蓄に精を出しているが、同じく今年のタミフルの購入費用で、間違いなく今後10年間の世界中の餓死者を限りなくゼロに近づけることができる。
 いつくるかわからない鳥インフルエンザに怯えて、明日の6万人の生命を見殺しにする・・・。
 1年くらい備蓄が遅れたところで・・・なんて考えるぼくは、きっと素人なんだろう。


 もっとも、
 実は賢いヒトがいて、こう考えているのかもしれない。
 「ヒトはとにかく厄介な動物だ。
  他の生物に迷惑ばかりかけている。
  ムダ使いをさせて餓死者をたくさん出して、
  ヒトの数を減らそう。」

 それならば、納得がいくね。

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