2月19日

　空に向かって投げかけた無数の言葉が
　舞い降りてくる。
　受け取ってもらいたい想いを放り投げ
　誰にも認識されることなく粉々に砕け落ちてくる。
　ひらひらと舞い落ちる破片を眺めながら
　放っておくことが出来なくて
　落ちてきた破片を拾い集め再生しようと試みる。
　幾度となくそんなことを繰り返された想い達はもう原型すら止めていない・・・

　
　不器用なポチが生まれて初めて作ったチョコを
　ご主人様は「美味しいよ。本当に。」
　と言って食べてくださった。
　とても嬉しかった。
　ご主人さまはきっと沢山のチョコをもらっていて
　とても美味しいチョコも一杯食べているはずだったのに
　ポチのチョコを美味しいよと本当に素敵な笑顔で口にされた。
　優しさが身にしみる。
　ご主人様の優しさの分子はとても細かくてどこまでも浸透していく。

　今日ご主人様はとても体調が悪いらしい。
　心配で堪らない。
　ご主人様が病気をされると神経症的に不安で堪らなくなる。
　いても立ってもいられない。
　不安で不安でどうしようもない。
　

　ポチにしか出来ないことが何かないか考える。
　何もないという現実に直面し愕然とする。
　ポチはこの半年ご主人様以外と会話が成立しない。
　親や姉妹とも話せない。
　ご主人様だけが唯一の救いだ。
　それなのに何も出来ない。
　寂しくて堪らない。
　それがあるから大丈夫という何か・・・そんなものがあるはずもないのに・…・を求めている。
　
　何かに当たると言うことが出来ないご主人様。
　全てを自分の中に溜め込んでしまうご主人様。
　その気持ちを
　加虐に変えてポチに向けてもいいと思っていたのだけど
　それもままならない。
　

　きっと言うんだ。
　ポチが幸せであることが僕の幸せだよ。
　本当に幸せになるのなら僕の近くにいなくてもいいんだ。

　分かっている。

　でも愛している証を。。。示したいの。。。
　我が儘でごめんなさい。