旅の途中

2006年2月24日
 不安・・・
 そうだね、あえて言うと、漠然とした不安・・・というのは。いつだってあるよね。
 でも、だからといって、その不安ばかり気にしていると、その瞬間の大事なことを見失いがちになっちゃうから、不安は不安でそっと横に置いておいて欲しいな。

 失われた時間・・・
 そうだね、ぼくも後悔すべきことはたくさんあるよ。
 でも、やはり失われた時間を後悔するよりも、今の時間、これからの時間を大切に生きていくことが大切だよね。それしか、できないしね。

 ちょっと前に、「信長の棺」という歴史小説を読んだんだ。
 父親が買ってきたのを借りて読んだんだ。
 とても重厚な作りで、一気に読んだんだけどね。
 ただ、作者については何も知らなかったんだ。
 ところが、先日、日経新聞で彼(加藤廣)のことを書いていてびっくりしたんだ。
 彼は60歳で一念発起して小説家を目指した人物で、「信長の棺」は75歳でのデビュー作だそうだ。60歳というと定年を迎える年齢だが、それから、毎朝3時に起きて原稿用紙に向かい15年で5000枚を書き上げたらしい。
 なるほど、重厚な構成であるはずだ。15年かけたデビュー作だものね。

 結果的に、彼は長生きし、完成し、しかもベストセラーになった。
 ただ、それは結果論だ。
 たとえ途中で死んでしまって未完成に終わったとしても、それに費やした時間は決して無駄ではないと思う。
 たとえ60歳になっても、そのときにすべきことを見つけてそれを楽しむ、という姿勢が大切だと思う。
 結果で評価するのは、アカの他人。
 過程を評価するのが、自分であり、自分を愛していうれる人じゃないのかな。

 と、ふと以前に思った。

 
 ぼくとポチは、「過程」の途中。「旅」の途中。
 今は、その「旅」を楽しもうよ。
 終着点は、神のみぞ知る、だよね。

 

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