激しいsexをした。
 最近はいつも暖かく幸せになるようなsexをしていた。
 今日は自分の存在が危うくなるような瞬間が何度も訪れた。
 止めないとどうなるかわからなくて
 怖くてしょうがなかった。
 全てを委ねてしまうことが出来なくなって自分をとどめておきたくてブレーキをかけた・・・
 その時は鮮明だったのに
 今は少しぼんやりしている。
 その後の幸せなsexの記憶は鮮明だ。
 人の記憶は不思議だ。
 
 でもそんな恐怖を覚えるような抱かれ方は好きだ。
 有無を言わせず引っ張り続けられるような
 圧倒的な支配を感じる瞬間も好きだ。
 ・・・縛られたわけでも何か特別なことをされたわけでもないのに
 何かいつもと違う思いでご主人様がポチを抱いて
 その気持ちにシンクロしたのかもしれない。
 上手くシンクロするときとそうじゃないときがある。
 
 そのまま死んでしまいたいと思った。
 怖いのにそう思った。

 不思議だ。

 痛くても無理矢理でもどんな場所でも
 sexしたくないときでも暴力をふるわれても
 嫌がって泣いても逃げてもどんな状況でも
 ご主人様に犯されたいときがある。
 簡単に言ってしまうと
 ご主人様に強姦されたい。
 心の底でそれを望んでいるのだからそれはいわゆる強姦ではないのだろう。
 それに他の誰であっても。。。ご主人様以外では絶対嫌で
 。。。たとえ優しいsexでも嫌で
 ご主人様だけに望むことだ。

 壊して欲しいのかも。

 
 ミルクを温めたときに出来る薄いタンパク質の膜のような
 薄い膜の上でかろうじて平静を保っている。
 小さな刺激で簡単に揺らいでしまう。
 自分で敢えて全ての情報をシャットアウトしたり
 自虐的になってみたり
 フラフラしながら
 何とか表面は平穏だ。

 そのちいさな器の中のミルクを全て
 空中に放って
 分子になって
 何でもない私になって
 バラバラになりたい。

 危うい平穏の上にしがみつくよりいっそのこと壊れたい。
 ただその薄い薄い膜でも
 作るのには苦労したし、それを捨ててしまえばもうそんな膜ですら作れるかどうかわからない。
 だから自己保身に走る。
 全てを閉ざす。
 

 ご主人様に抱かれているときだけが
 自分の奥底のものをだすことが出来る瞬間なんだと思う。

 泣きたい。
 なぜだか泣いてしまいたい。
 誰も来ない空間があれば、たとえそれが身を折り畳まなくては入らない場所でも
 そこに入り込んで
 真っ暗にして
 じっとしていたい。

 もうその気持が何にたいして向けられているのかよくわからない。  
 自分自身に対する気持なのか誰か見知らぬ人に対する想いなのか人類に普遍的な感情なのかもわからない。

 自分を支える軸がなくなって
 基準も何もなくなって
 
 よくわからなくなっている。

 
 ・・ただご主人様との行為を思い起こすだけで
 身体の奥が小さく痙攣する。
 身体だけが正直なのかもしれない。

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