国連は、1日1ドル以下の収入しかない人々を最貧困層と位置づけて、救済に乗り出している。
具体的には、当然、1日1ドル以上の収入が得られるように、その国の産業を活発にしようというわけだ。

本当に1日1ドル以下の収入しかないと最貧困なのか?

たしかに、国際貨幣経済の枠組みに組み込まれている日本で生活するには1日1ドル以下の収入は、貧困極まりない。
しかし、国際貨幣経済の枠組みに入っていない地域に住む人々にとっては、1日1ドル以下の収入でも幸せに暮らすことは普通にできる。
貧困はお金がないから貧困なのではなくて、「お金を必要とする地域で」「お金がない」から貧困なのだ。

国際貨幣経済の枠組みに入っていない地域に産業を組み入れることは、貧困を救済するというよりも、むしろ「新たな貧困」を生み出すだけだ。

もっとも、わかってやっているだけに始末が悪いのだけれども。
資本主義経済を普及させて、新しい資本主義植民地を作り、搾取する。
悪い奴がいっぱいだ。
それに善意で加担する奴は、ある意味でもっと始末が悪い。

文化が異なることに、もっと敬意を払うべきだ。
国境を越えることには、もっと慎重であるべきだ。

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