〜さま、と呼びたいのはね、
ポチが思うがままに行動できるように、
せめて二人でいるときくらいは、したいようにさせてあげたい、
そう思ったからなんだ。

ぼくがいろいろ考えたところで、
ポチは決して満足はしないんだもの。
いろいろ、頭の中で考えるでしょう?

ポチが考えて、ポチが命令する。
ぼくは、その命令をどうすれば実行できるかだけを考える。
単純でいいでしょう?
そうすれば、ポチも満足できるんじゃないかな、って。
そうすれば、もっと笑顔が見られるんじゃないかなって。
そう考えたんだ。

世の中は複雑だから、
せめて二人の世界は単純に。
複雑な世界から隔絶した、「切り取った空間」で単純に・・・。

ぼくは本当に、下僕でいいんだ。
ただただ、逢っている時間に、ポチに満足をして欲しいんだ。

ポチが言うように、お互いが理解しあえないなら、
ぼくは何も考えずに、ただポチの命令を待つ。
そうすれば、いさかいや、けんかもおきない。
命令に従えば、褒めてもらえる。
ポチの笑顔が見られる。

単純に、
ただ、単純に・・・

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